・利回り4%は嘘?円高や配当は?
インデックスファンドに投資すると
どのくらいのリターンが期待できるのか?
よく言われるのが
「年間で4~5%程度の利回りが期待できる」
というものです。
ただ、これは本当でしょうか?私はちょっと疑問です。
そもそも、ドルで投資するアメリカ人と円で投資する日本人で
利回りは大きく変わるはず。
加えて最近の株式市場を見てみると、
米国株は年間で5%以上のリターンが出ているようにも感じますし、
一方で、為替や配当再投資の影響も全く考慮されていないと思います。
そこで今回は、
日本人が円で米国株のインデックスに投資すると
どれくらいのリターンが過去にあったのか、
投資信託の値動きを見ながら、検証してきたいと思います。
年間で4%というのは正しいのでしょうか?
それではどうぞ!
・SMTAMダウ・ジョーンズインデックスファンドで検証
今回の検証では
三井住友トラスト・アセットマネジメントから販売されている
三井住友TAM-SMTAMダウ・ジョーンズインデックスファンドを使って
検証していきたいと思います。

なぜこの投資信託で検証するかというと、
設定日が2009年8月と古く、
証券会社のサイトで値動きが10年以上追える
数少ない米国株インデックスファンドだからです。
値動きは御覧の通りです。

このファンドはダウ平均に連動するインデックスファンドです。
為替ヘッジはありませんので、
基準価格の中に、円高リスクと配当再投資が含まれています。
また、信託報酬はちょっと高めの1%です。
古い投資信託なのでしょうがないですが、
いまだったら、もっと信託報酬が安い投資信託を買ったほうがいいですね。
今回は検証のためだけですので、そこは気にしないで行きます。
各年末の基準価格を比較して利回りを見ていきたいと思います。
検証結果は以下のようになりました。
・検証結果:5年で+7%、10年で14%
検証結果は御覧通りになりました。

2011年末から2020年6月末までの成績は御覧の通り
この5年の平均は7%
この10年の平均は14%でした。
やはり最近の結果では、
通説の4~5%を大きく上回る結果でした。
・1年で数%に収まるときは少ない
今回の検証でわかったことは
「前年比で±数%で収まっているときは少ない」ということです。
年50%もプラスになることもあれば、
2桁のマイナスになることもあります。
それを均すと数パーセントに収まっているというものです。
得てして
「株式の期待利回りは7%」と言うと
年々着実に7%上がっていくイメージを持ちますが、
そうではないことに注意してください。
やはり株式投資には
それなりのリスクが伴っているということです。
・まとめ:早期の利益確定売りは注意!
株式投資の利回りは
2桁の上昇もあれば、2桁の下落もあり、
均すと数パーセントの上昇が期待できることがわかりました。
これが意味することは、
早期の利益確定は要注意
ということです。
たとえば、ことしは1年で10%プラスになっているから
そろそろ利確しようとおもって売ってしまうと、
本来稼げるときに稼げず、
のちの下落局面で利益を減らしてしまう可能性があります。
期待利回りを上回るリターンを上げていたとしても
それはのちの下落に備えるための含み益だと認識して、
安易に利確しないようにするといいでしょう。
わたしも、含み益が乗ってくると
利益を確定させたくなる衝動にかられますが、
決して早まらず、我慢したいと改めて思いました。
というわけで、きょうはここまで。
この記事が皆さんの長期投資の参考になれば幸いです。
それではまた!