
グローバル3倍3分法やUSA360など
レバレッジをかけたバランスファンドが続々登場していますが、
きょうは
ことし8月に設定された
ウルトラバランス世界株式について解説したいと思います。
きょうの目次
・ウルトラバランス世界株式の資産内訳
・グローバル3倍ファンドとの比較
・ウルトラバランスの手数料体系
・値動きと人気
・ウルトラバランス世界株式の資産内訳
ウルトラバランス世界株式は
アストマックス投信という資産運用会社で
ことしの8月23日販売されている
レバレッジ型バランスファンドです。
ちなみに
アストマックス投信はヤフー系の投信会社です。
ウルトラバランスファンドを購入することで
以下の資産に
自動的に分散投資されることになります。


まず、
資産のうち80%は世界全体に投資されます。
残りの20%をレバレッジをかけて210%に膨らませて
アメリカの国債、フランス国債、日本国債、
それに金の先物に投資をしていく仕組みです。
・グローバル3倍ファンドとの違い
グローバル3倍ファンドとの違いは何でしょうか?

全体の資産は290%と300%で
それほど変わりはありません。
違う点は主に以下の3つです
- グロ3は日米独英豪の5か国の債券に投資、ウルトラは米日仏の3か国
- グロ3にはREIT(不動産投資)があるが、ウルトラにはない
- ウルトラには金があるが、グロ3にはない
ウルトラのほうが
REITの代わりに金がある分保守的かと思いきや、
株式全体の割合はウルトラのほうが高かったりして
なかなか一概には特徴は説明できません。
また、レバレッジのかけ方も若干違います。
ウルトラの場合は
株式部分の80%は現物で、
20%をレバレッジ10倍にしています。
一方、
グローバル3倍3分法の場合は
外国株の40%と海外REITの20%が現物。
残り40%をレバレッジ6倍にして、300%としています。
ウルトラのほうが
ハイレバレッジと言えそうです。
・ウルトラバランスの手数料
ウルトラバランスは
SBI証券での購入なら購入手数料は0円です。
また、信託報酬は税込みで
0.743%程度です。
グローバル3倍3分法ファンドが
0.484%ですので、
ウルトラバランスのほうがコストは高いです。
・値動きと人気
さて、肝心の値動きですが、
まだ設定から2か月しかたっていないので
評価は難しいです。
今日(10/25)現在の評価額は10112円ですので、
+1.12%となっています。

一方、
グローバル3倍3分法ファンドは
以下のような値動きです。

8/22で基準価格は12007円。
10/25で12670円ですので、
+5.5%となっています。
同じ期間の比較ですと
グローバル3倍ファンドが5倍の成績を上げていますね。
資産のコンセプトは
だいたい同じのはずなのに、
REITが入っているグロ3の圧勝のようです。
最後に人気具合を確認します。
純資産を確認してみます。
現在のウルトラバランスの純資産は5億程度。
グロ3は1300億を超えていますので、
それに比べると心もとないです。
純資産の少ないファンドは
下落局面でファンドが維持できなくなって
早期償還となる可能性が高まります。
そのあたりは慎重に見ていく必要がありそうです。
結論:現時点ではウルトラバランスを買う理由はない
以上、グロ3と比較しながら
ウルトラバランスの資産内容や仕組みを見てみましたが、
グロ3に比べてて、成績も悪く、
手数料も高いウルトラバランスを現時点で買う理由は
まったくありません。
このファンドを買うぐらいであれば
素直にグローバル3倍3分法ファンドを
買っていった方が資産形成が進みそうです。
みなさんの資産形成の一助になれば幸いです。
それでは!