「配当金」
その魔法の言葉に魅せられている投資家さん、多いと思います。
個人投資家さんの中には
配当利率が5%を超えるような
いわゆる高配当銘柄のみに投資している
というかたも多く見かけます。
私は以下の記事にも書いたのですが、
高配当株のみに投資するやり方には
どちらかというと否定的なのですが、
きょうはなぜ人は配当金に魅せられるのか
その魅力について
徹底的に考えてみたいと思います。
私が高配当投資に否定的な理由
まず、簡単に私が配当狙いの投資に否定的な理由を簡単にご説明します。
それは一言で言うと
「複利の力を生かし切れていないのではないか?」
と考えるからです。
例えば、
あなたが配当金を受け取った場合、
取る行動は二つです。
①配当金を使う、か
②配当金を投資に回す(再投資)、です。
まず、①の場合、
これはまったく複利が働きません。
利益を使ってしまえば
もらえる配当金はいつまでたっても一定です。
②の場合は複利が働きます。
次にもらえる配当は、
再投資した分だけ多くなるからです。
ただ、ここで問題が発生します。
それは税金です。
配当には税金が20%ほどかかります。
つまり再投資できるのは本来の80%になってしまいます。
もしこの企業が
配当を出す代わりに
自社株買いや本業への投資など株価を上げる努力をすれば、
含み益だけが増え、そこに税金はかかりません。
複利の力が生かされるわけです。
配当の分配はいいかえてみれば、
「半年に一回強制的に一部の利益を確定させる行為」
です。
私はこれが
非効率的だと考えています。
これがわたしが高配当狙いをしない大きな理由の一つです。
わたしは高配当の銘柄ばかりを狙った投資には否定的な立場です。
配当金の魅力①:投資への安心感
「そんなことわかってるよ!」という方もいるかと思います。
それを承知で配当狙いの投資を行っている方も
多いと思います。
ではここからは
配当金の何が魅力なのか、ということを
考えていきたいと思います。
まず第一が投資への安心感が高まる点です。
定期的に配当が振り込まれることで、
自分の投資で利益が出ているということが証明されていると
安心感を得ることが出来ます。
また、配当を得るためということで、
容易に売り買いすることはなくなるでしょう。
結果的に長期投資となり、
インカムだけでなくキャピタルゲインも得る結果となるかたも
多いのではないかと思います。
これが無配当銘柄であるとそうはいきません
いつまでたっても配当は出ませんので
値下がりした場面では、相当の忍耐が必要です。
こうしたことから「配当狙い」というのは
メリットがあるのかなと思います。
配当金の魅力②:投資目標が立てやすい
配当金は予定されている金額が明らかになっていますので、
今後の収益の目標が立てやすいです。
たとえば、月に1万円の配当を得たいとなれば、
年6%の配当利率の銘柄に200万円投資すればいいのです。
非常にわかりやすいです。
無配当の銘柄の場合、
株価の上昇がいつ来るかわかりませんし、
月1万円といった具合に安定的得ることは不可能です。
そうした意味で、目標が立てやすく、わかりやすいというのが
配当金投資の魅力なのかなと思います。
配当金の魅力③:株価に一喜一憂しなくなる
また、株価をチェックしなくてもいいというのも、
魅力の一つとしてあげられると思います。
減配さえなければ、配当金投資家にとってはノーダメージです。
含み損の時は決済しなければいいだけですからね。
そして、この考え方は長期投資につながります。
株価は上下するものですから、
長期で保有していけば、リスクも減っていくでしょう。
株価の値動きにとらわれず、本業に集中する。
これも配当金投資の魅力ですね。
配当金投資=心の安定?
以上見てきましたが、
配当金の魅力というのは
大きく言うと、
心の安定につながる
ということなのかもしれません。
株価に一喜一憂せず、利益の実感があり、わかりやすい。
これが配当金投資の魅力なのかなと思っています。
私はやや非効率かなと感じることもありますが、
投資は心の安定がとても大事ですので、
配当金狙いが自分にあっていると感じる方は
その方法で投資を続けられれば良いと思います。
決して辞める必要はありません。
人によって最適な投資法は違いますので。
何より大事なことは、
市場から退場しないと言うことです。
リスクを取り過ぎず、投資を辞めない。
そのルールさえ守れれば、
投資手法はひとそれぞれで良いと思います。
何が正解なのかというのは
だれにもわからない。
それが投資の世界なのですから。
投資は楽しんだもの勝ちです!
それでは!